

イギリス国内に20年ごとに不況が繰り返し起こった。
そのたびに軍事支出も拡大した。
各国に軍隊を派遣し、制圧することで軍事力が弱体化す「戦争をすることで景気を刺激する」というのがウォー・ブースト・エコノミーの鉄則である。
帝国は戦争をしなければ自国の力を維持できないのである。
今では5年に一度ではすまなくなりつつある。
今のアメリカがアフガニスタン爆撃やイラク戦争を次々にせざるをえない本当の原因と理由がここにあるのである。
る危機に陥らずにすんだ。
すなわちここでもアメリカと同様に戦争経済(ゥオー・エコノミエムパイア帝国、というのは、見かけは強大だがその内実は逼迫していていつも不安定である。
〃お山の大将〃は案外弱いのである。
日本人はアメリカをあまりにも強大な国だと勝手に思いこんでいる。
だからアメリカ、と対等に交渉しようという愛国的な国家指導者(政治家たち)を育ててこなかった。
例えば田中角栄のような志のある立派な独立自尊の政治家が出てくると、アメリカは計画的にスキャンダル攻撃で叩き潰した。
それで日本はアメリカに計画的に引きずり回されてきた。
そろそろ、この犬の首輪から脱出することを私たちは本気で考えなければない。戦争をすると軍事出費がかさんで財政赤字がまた膨れ上がる。
穴埋めしようとして通貨量(お札の量)を増やす。
すなわちアメリカの場合は、ドル紙幣を刷りまくって市中だけでなく世界中にばらまくのである。
ドル紙幣は印刷機から生まれる。
ほかの国々は自国通貨に世界的強制通用力がないから勝手にお札の量を増やせない。
覇権国であるアメリカだけは気兼ねなくドル紙幣を長年刷り散らしてきた。
なぜならドル紙幣を渡しさえすれば、ほかの国々が貿易の決済に応じてなんでも売ってくれたからである。
「米ドルの価値は金(ゴールド)と同じる」という大いなる幻想(ウソ)を振りまいてきたのだ。
いままさにそのことのボァメリヵ政府(財務省)、とFRBは、ドル紙幣、と米国債(国家の借金証書)を際限なく増大してきた。
アメリカ国内の財政赤字と貿易赤字はさらに飛躍的に増大している。
だからドルのサスティナビリティ(ドル覇権の維持)をいかに持続していくかが常に重要な問題なのである。
これまでに何度もアメリカ政府はなんとかドル危機を回避してきた。
2006年までW年間続いたアラン・グリーンスパンFRB議長の巧妙な金融政策の舵取りのうまさでもあった。
彼はとおり、金利政策と通貨量調節政策の二つで、要所で絶妙な対策を打ち出しながら景気の管理を上手にやった。
この彼でもドルのたれ流しと信用貨幣(クレジット・マネー)の巨大な増大を防ぐことはできなかった。
〃マネーの危機″は増大している。
米国は、日本政府が財政赤字を増大させるように導いてきた。
その他に日本もまた巨額の財政赤字の国にさせられた。
借金が増えればその国の通貨の信用力が落ちる。
そうすれば為替の力も落ちる。
だからほっておけば円安になるのである。
アメリカのドルの信用力も同じようにもっと落ちてゆくので、だから円ドルの為替相場は常に変わらないように仕組まれているのである。
「1ドルは110円を中心に上下10円の幅で動く」ように深く仕組まれているのである。
私は長年〃日米の為替密約“と呼んできた。
だから円ドル相場(為替)は変動する自由市場のように見せかけながら本当は大きくは管理され操られている。
日本は、アメリカと一蓮托生で国家の財政赤字を膨張させ、自国の通貨を自分で傷つけるようなことをずっとしてきた。
あるいはさせられてきた。
私は1998年に書いた「日本の危機の本質』(講談社刊)で以下のように書いている。
アメリカは日本に対して三つの大きな開きと脅しを仕掛けた。
一つ目は円高攻撃を加えてトヨタなどの輸出競争力をなくさせること、二つ目が財政赤字を山ほど抱えこませること。
三つ目は超低金利(ゼロ金利)を押しつけること、の三つである。
超低金利にすることで、必ずアメリカに日本の国内資金が流れ出すように仕組んだ。
含日本の危機の本質』S島隆彦著、講談社、1998年6月刊)日米問の金利差(スプレッド)をつねに3%以上に開かせることにした。
そのことで必ず仕方なく自動的にアメリカに資金が流れ出すようになっている。
日本の資金による米国債買いである。
アメリカにしてみれば、「われわれは年率5.1%もの国債利回りを払っているのだから、これでありがたく思え」という理屈である。
日本国内で資金を上手に設備投資にまわせるならば、健全な生産のための投資を生み出すことで年率17%ぐらいの利益(利潤率)を生むことができるのである。
ところがその資金を無理矢理アメリカに流れ出すように仕組まれて奪い取られてきたので日本国内がちっとも元気にならない。
この素朴な理屈を分かっている専門家や日本国民がどれだけいるのだろうか。
大きく言えば「仕方がない理論」と言う。
「日本はアメリカの言うことをきいて、アメリカに従わなければ生き延びてゆけない国なのだ」という考え方であり、「そうするしか他に仕方がないのだ」という理論である。
例えば、イラク戦争で、アメリカが日本の自衛隊もイラクに派遣しろ、と命令すればそれに従うしかない、という考えである。
日本の多数派の国民も「アメリカ様の命令だから仕方がない」とこの考えに仕方なく渋々、と従ったのである。
本当に小学生にでも分かる理屈であるらしい。
だから、アメリカが、日米の金利差を作り出し、日本の資金がアメリカに自動的に流れ出すように仕組んだ。
そのために「日本の金利をほとんどゼロにせよ」と、日本政府と中央銀行(日銀)に命令し強制すれば、それに従うしかなかった。
その他にも計画的に、巨額の財政赤字を作らされた。
日本は毎年平均で40兆円ぐらい経常黒字(貿易黒字)が出る。
アメリカは「不公平だ」と非難して、その黒字額を、アメ、ノカが奪い取り、還流させる、という考え方をする。
このことをもっと簡単に言えば、「マージャンのひとり勝ちは許されない」という思想である。
世界経済ゲームの中で、自分ひとりだけ儲け続けて、ひとりだけ勝ち続けるのは許さないから、その利益を吐き出せ、という思想である。
こういう原理で国際社会は動いている。
これも私がずっと指摘してきた「米国と自民党との間で毎年、新規国債を毎年30兆円分は発行する」という密約の存在だ。
そのせいで日本は計画的に「政府部門が大赤字を抱える」借金大国にさせられた。
1980年代末の、バブル期の好景気の絶頂期に、1988年の日米構造協議で「今後、年間で340兆円の公共投資の実施をすること」と日本は約束させられた。
他にも、90年代にはいると、とたんに株式市場で計画的な暴落が起き始めた。
1989年の年末の日経平均3万8915円の史上最高値は、年明けに暴落を始めた。
日本のバブル経済の崩壊が起こり、それ以来4年間も長く続く大不況が仕組まれた。
更に、アメリカの命令で政府主導の財政政策(フィスカル・ポリシー)としての公共投資主導の、大型の景気対策を何度も実施した。
いやさせられた。
そのために財政赤字がひどく悪化していった。
長年の自民党の土建屋政治のバラマキ政治とも符号するものだったので国民の合意も得やいすか日本の財政破綻は、日本独自の内部の要因による部分も大きい。
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